橋本治

橋本治と内田樹の違い

「疲れすぎて眠れぬ夜のために」(内田樹)の「価値観が狂うというのは一生癒えない傷ですから」とか名言です。橋本治なら、一生癒えない傷がどんな影響をもたらすのか、解説してくれるかな。橋本治と内田樹の違いを考えると、似ているようで違うんだけど、上…

’89

俺、ときどき「自分がアメリカ人じゃなくて本当によかったな」って思うことってあるんだけど、「今の日本」というものは、結局「今までの日本が持っていたもののある一つの結果」でしかないじゃない。そのほかに忘れさられてしまった、様々なヴァリエーショ…

橋本治という考え方

ある一人の日本人が「私にはそんな非難を浴びせられる覚えがない」と言っても、相手は、「日本人であるその人」を、「日本人」であるゆえに非難しているのである。ある一人の日本人が「私にはそんな非難を浴びせられる覚えがない」と言うことは、実は、「私は日本…

惑星のさみだれ

宮崎の凶行というのは、一言で言ってしまえば、「かわいいから首を絞めた」だけど、これは「文章」になっていて、でもその中になんにもない。「可愛い」と「首を絞める」の間にはもっといろんなものがつまっているはずなんだけど、でもそれが全部落っこちている…

‘89

ただ大人になると、「自分だってはっきりしない、外側だってそうそうはっきりしてるものじゃない」なんてことが分かるから、そうそう簡単に「一般的見解」なんてものに従わない。そのかわり黙って、寡黙なまんま、現実の中で押し流されてく。押し流されても…

‘89

男は「女という他者」にめぐり合う以前に、「自分とは違う男という他者」に巡り会ってなんかいない。(省略) 仲間社会の最大基準は「同質」ということであって、だからこそ仲間社会の最大のタブーは「異質」なのだ。だから、仲間社会の最高の愛情とは、「その異質…

いま私たちが考えるべきこと

「私たち」と「私」の関係から始まるこの本は、自分と他人との関係をどのように考えているかを問う本であり、主題的にはとっつきやすい本であった。 大体「オタク」の見解って、「極端な一般的見解」だものね。(省略)自分の作った「想像上の一般的見解」の上に、「………

痛快!憲法学

そもそも人権というのは、万人に平等に与えられるもの。人間でありさえすれば、誰にでも無条件に与えられるというのが人権の概念です。然るに、「少年の人権」とは誤用もはなはだしい。子どもだけに認められ、大人には認められない権利があるとしたら、それ…

*[考えごと]関係とパターン認識と寄付

鼻くそを擦り付けられて喜ぶ人はいない。人の喜怒哀楽には一種のパターンがある。 ほめられて喜ぶ人もいれば、おかれた状況において侮辱されたと感じることもあるだろう。しかし、複雑な要因も分解するとある種の組み合わせで、パターンがあるような気がする…

あなたの苦手な彼女について

「自分の身の回りのこととする」は、「家事能力の部分的な適応であって」であって、「家事そのもの」ではないからです。「家事」というのは、「自分一人のこと」を超えて、「家に属する成員メンバーのこと」まで及ぶからです。それを理解しないと、「結婚は…

橋本治と内田樹

これ二十歳ぐらいの頃に友達に言って呆れられたんだけど、「俺はなんかねー、巨大なゾウリムシのような気がするのね。でもゾウリムシってあんまり美しくないからー、ピンクにしたいなぁ」つって(爆笑) 図書館で借りようかどうか迷ってたんだが、チラッと立ち…