言葉でたたかう技術
- 作者: 加藤 恭子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/12/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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アメリカへ行っても、日本での阿吽のルールを期待して、はっきりものを言わずに不利益を被る例えは、ちょっと古いんじゃないかと思っていた。
いまどき、自分の生まれ育ったルールと、周囲の環境のルールが違った場合、周囲のルールに適応しなおすことができない人っているか?
自分の小さいころ父の仕事の都合であちこちしたから分かっていることなのか?
でも、パートさんにしっかり指示を出すことができない自分を鑑みると、全然他人ごとではない。
百鬼夜翔(グループSNE)で、強気な女に弱い人が出てきたが、まさにそれ。
ああっ、やっていることが指示と違って、指示を出しなおすが、私の指示の行き違いですた。
はっきり指摘できない自分が悪いんだけど、訂正しなおすと機嫌が悪くなるかと思うと、訂正の指示ができない(泣)
何よりも、信頼を大切にしたい。
目的より大切にしたい信頼って何よって感じなのであるが、、多少の不利益なら目をつぶったほうが、長期的には得になると思ってしまう。
利益よりも自分の思い込み(ルール)を優先してしまう。
著者の日本人の指摘は全然古くないです。
この本では国ごとの暗黙のルール、文化のギャップをパーセプションギャップという。(かな?)
他国の侵略はせいぜい元寇ぐらいで支配されたことのない日本はこのギャップがたぶん世界有数にひどい。(って言ってない気もするけど)
西欧の世界のルール、論理を知ろうと思ったらアリストテレスの「レトリカ」を読めばわかるそうである。
古典新約文庫にならないかしらん。
ま、日本人の8割に英語は必要ないという意見もあるし、文化的ギャップなんて知らなくても知っていてもよさそうだが、自分を相対化して見れる視点を持つと、楽しい!
小ネタとしてその日暮らしでパチンコに興じる人の気持ちが分かるようになる指摘があったり、「菊と刀」批判には納得した。