現代の商業論

現代の商業論―日本小売商業の理論・問題・国際化

現代の商業論―日本小売商業の理論・問題・国際化

ともあれ、物々交換や商品流通の発生は分業により生産物の余剰ないし増加を契機としている。

引用がものすごい学術書。(中国のことも書いているのに)なぜネット通販の事がないのだ-と思ったけど、ほぼ5年前ならしょうがないのか?

商業の大規模化は、生産者と消費者に対して取引時間と取引費用を節減させるだけでなく、商業自身に対しても規模のメリットによる費用節減効果を与える。(略)

他方では、商業の小規模分散性の方向もまた宿命的に背負わなければならない。商業(消費者と直接向き合う商業すなわち小売業)は、個人的消費の小規模性・分散性・個別性を反映して小規模分散的とならざるをえない。

小売事業の3つのサブシステムは

  1. 小売業務システム(略)の目標は、販売額ないし販売効率性が指標となっている
  2. 商品調達システム(略)の目標は、粗利益率が基本指標であり、自社開発製品(PB商品)の比率が戦略的要素となっている
  3. 商品供給システムは、(略)「在庫回転と欠品率」・「配送頻度と配送費」の最適化が目標となっている

ウォルマートの場合は、国内市場においてディスカウントストア、スーパーセンター、サムズ・クラブの3業態を中心としたポートフォリオ戦略を展開することによってあらゆる市場に包括的に対応してきている。