規範化された欲望と個性
これが答えだ!―新世紀を生きるための108問108答 (朝日文庫)
- 作者: 宮台真司
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2002/05
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 34回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
で、どっちの家を買っても、いいところと悪いところがあるし、どっちでもいいんじゃね、的に書かれていたような、いなかったような、
人の個性というのは平均からのブレで、オール3人間はいないというか、みんなそれぞれブレがある。
相方は、調味料を買いこむのが好きで閉口している。
片栗粉、三袋あるからというのに、次の料理で大量に使うからともっともらしく1キロの一袋お買い上げとか、
サラダ油が切れかけたって、3週連続で1L以上の奴を買ってきたり、(サラダ油の予備は押し入れに置かれているので、記憶に残らんかったんやろうか)、
豆板醤も4瓶、塩・胡椒も4瓶あるよ。
どうも相方の中では4つが基本なのか、君は物がないのにおびえる戦中派ですか。保存している間に傷むんだってば、という言葉を飲み込み、にっこりありがとうと言うおいらです。害がない、害がない。
はっ、愚痴ってしまった。それはともかく、なくて7癖。
みな個性的と言えば個性的で、人間みな個性的というときの違和感は、ふつー「個性」っていうとき、目も当てられない大きなブレをさすような、どーなんしょ?
しかも、みんなに認める「良い」価値観的な能力のブレ。
- 作者: 橋本治
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 23回
- この商品を含むブログ (39件) を見る
で個性は傷しかないと書かれていたような、「良い」価値に合わせることができない逸脱。
と、僕は、仕事を選ぶときに「したいこと」「できること」「しなければならないこと」の3つの円の重なる場所を考えろとあったような、
個性は「したいこと」「したいと思わないこと」と「できること」「できないこと」の4事象で説明できへんかなとポヤポヤ思った。
- 発売日: 2013/11/26
- メディア: Prime Video
- この商品を含むブログ (9件) を見る
での、空っぽな優等生は、橋本治が80年代に指摘していたことだ。
世間の「良い」価値を体現できる能力があっても、本人が「どうでもいいこと」だと思っていれば、の虚無感というか、
「良い」価値観に染まって競争できる幸せというか、
- 作者: 鶴見俊輔,重松清
- 出版社/メーカー: 潮出版社
- 発売日: 2016/07/05
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (3件) を見る
そもそも「良い」価値観を志向するのに、「できない苦しさ」とか、
そう、僕は、欲と能力は世間のいう良い価値観「しなければならない」に対して考えると、スッキリするような、とも強引に断言するのもはばかられるけど。
吉本隆明の共同幻想、って、私の言うところの「(私が仮定する)他人の(よいと思う)価値観」であるのかな、と思いつつ、たぶん違うけど、
(ここでオチを投げて方向転換)
僕は、女の子が生きるのに、良いと言われる人生ルートがはっきりしていないのに関心がある。
仕事の有無で悩み、結婚の有無で悩み、子どもの有無で悩む、
全てを取るのは難しく、何かが欠けたら、というのが当然でどこにいても全方位で非難される(と思い込む)。
人からの非難、人の価値観を無視できるほど、人間、超然としていられないよね。
リバタリアンよりの私ですが、保守、がいるのもわからなくもない。
人が、言葉を使って、意思疎通のズレに悩んでいるけど、普段は悩まない程度の共通点があり、大勢いても収束する程度の価値観のブレしかないのであれば、大勢を対象にした政策が一番効率がいいんだろうな。
世間の規範を自分の欲望とできたら、苦しみがなく、でもバカにされるしなー、自分の価値観もかっこ悪くてバカにされるし
意思・欲と実現の不条理の狭間、ジレンマとどう向き合うかが個性、その人の生き様を作るのだ(?)