新しい戦略の教科書

あたらしい戦略の教科書

あたらしい戦略の教科書

課長の教科書は「できる人は自分で仕事をセーブして、得点の上がる仕事を得る時間を空けて、定時に帰ることもある」ぐらいしか覚えていなかったんだけど、同じ著者のこの本は当たりであった。

こうした人々に聞くべき質問は、「なぜ、自社製品を買ってくれないのか」という工夫のないものではなくて、「なぜ、自社製品は他の人におススメできないのか」です。

異常値を知るためには、普段から正常なものに多く触れる必要があります。(略)

このためには、普段からチャートやグラフなどを利用する時は必ず「時間の概念」を頭に入れて、物事の推移を観察するクセをつけると良いと思います。

先輩に「花と実は何個ついているのが標準ですか」と聞くと

「それまでに少なかったら多くなってきて良いし、多かったら少なくなるし、推移を見ないといけない」と

今日返り討ちに合ったばっかりです(泣)

というか、凶悪犯罪のグラフのトリックもこれだよね

未来をより正確に予測するには―①なるべく近い未来を予測する、②未来を自らの手で作り出す、③現状を正しく分析する―の3つの方法がある。

私は③ばっかり考えていた。①は最長3年までぐらいが限界なんだと。②とか忘れがちです。

高い目標を掲げるという行為には、「失敗を覚悟する勇気」と「絶対に戦略を成功させてやるという気概」が必要です。

その覚悟さえあれば誰でもリーダーだそうです。

信じ抜くことで打開策が生まれる可能性と、間違っていたら方向転換できる柔軟性の持ち方と、ムズイっすね(http://d.hatena.ne.jp/akizu/20141205

(1)「攻め」の戦略=現在のスイート・スポットをいかにして有効活用するか

(2)「守り」の戦略=現在のスイートスポットをいかにして維持するのか

(3)「成長」の戦略=将来的にスイート・スポットをいかにして広げていくか

例えば、高品質なものを低価格で提供することは「矛盾」しているのですから当然と言えば当然です。(略)

「ブレイクスルー」とは、それまではトレードオフだと思われていたことを、これまでになかった新しいアイデア一発で解消してしまうという行為にほかなりません。

10%の改良は現在の延長だが、30%の改良は現在の状況の根本的な見直し、少し違うか

ダンスにおける伴奏、軍隊における鼓笛のように、戦略に置いては①誰が、②いつまでに、③何をやるのか、の「3つのリズム」が実行プラン(=計画表)として明確になっている必要があります。(略)

あまり複雑でなくとも、大きな戦略プラン(大戦略)は、とにかく小戦略に分割したほうが無難です。なぜなら、人は締切間近にならないと、なかなか仕事をしない生き物だからです。(略)

言い換えれば、大きな戦略を要素プロジェクトに分解する場合、要素プロジェクトをすべて合わせたら、元の大きな戦略を100%カバーしていなければならない」ということです。

計画表の命は「作業が完了する日(=完了日)です。この完了日には3種類あります。

(1)計画上の完了日
(2)現時点で最も正確な予測としての完了日
(3)実際の完了日

(1)が十分な余裕を持たせた建前で、(2)がプロジェクトメンバーでシェアした本音だそうです。

わが社の計画は(1)と(2)の区別がないな

あと、作戦が失敗した時の代替案(BY失敗の本質)

そうした戦略プランの中に「共通するアクション」を見出して、それを他のアクションよりも優先させることを考えるという方法は「シナリオ・プランニング」と呼ばれます。

戦略は実行させなければならないが、どうやって人を動かすか、「課長の会話術」(http://d.hatena.ne.jp/akizu/20140322)の上級編で、

コントローラーを説得する時は「単刀直入に結論から話し、客観的なゴールを見せ、判断は任せる」という形にします。(略)

プロモーターは

細かいことを考えるのは好きでないので、説得する時は「ビジュアル・イメージを駆使して壮大な夢を語り、戦略プロジェクトがいかに注目されているかを強調する」ことです。プロモーターの話は、「やや大げさに相槌を2度打つような態度」で聞くと、プロモーターはきっとあなたの味方になってくれます。

サポーターは

説得する時は、「他の多くの社員やメンバーも戦略プロジェクトに賛同を示していることを強調し、完全に権限委譲をしてしまうようなことは避け、常に『一緒にやる』という態度を示す」必要があります。

アナライザーは

説得するときは、「ロジカルに戦略のポジティブな面とネガティブな面の両方を語り、事実と推測の前提条件をはっきりさせて、なるべく具体的んデータを示す」ことが必要です。

ん〜おいらはプロモーターかな。数字がないと乗れない気はするが、根本では、お祭り好きで済む。

上司の了承を得るには

「今、○○になっています。これから△△するつもりです」と簡素に報告だけをするということです。

他にも、

だいたい人間は7個(±2)までしか短期記憶できない

声の大きな人を説得できない場合、取り巻きを個別に順番に説得し、声の大きな人を孤立させたら、意外とすんなり説得に応じることがある。

プロジェクトの成果は「成果の実行に寄与した人の中でも、もっとも政治的に遠い立場にある人の手柄とすることで、」相手に貸しを与え協力者にする


とか、あー私に足りなかったのは戦略だったのだなーとしみじみしたのでした。

再来年度の目標は立ててみたいかな。(来年度目標のたたき台は提出締切済みである)