現代の処世 飽食時代の菜根譚(3)

現代の処世―飽食時代の菜根譚 (講談社ビジネス)

現代の処世―飽食時代の菜根譚 (講談社ビジネス)

読んだ甲斐はありました。

実は秋津くんは、今に見ておれとか思って、まあ、計画表を作るのが趣味なものだから、最高に出世できるとすれば、44歳までに係長だよな、とか計画を立てていた事実は認めます。

でも、太平記を見ていると、

やっとの思いで北条を打ち滅ぼし、足利幕府を打ち立てたと思ったら、兄弟、親子で相争う。

スト2話し目の題が、果てしなき争いっぽく、延々と戦をしているんだってば。

偉くなると、何だか周囲の問題もあるし、生きたいように生きられないようなのです。

七平も、一周遅れでえいやん、とか書いていて、そうだよね、生涯一担当でもいいか。(首になる危険性はあるけど)

のんびり行ったほうが、景色がよく見えて、足を引っ張られることもない。

自分の目の前にあることだけ、順々と、産地に変化をもたらすことは心がけたいけど。


あと、心に残ったのが、人生余裕を持てってことです。

能力を十全に発揮したい、というのが最近の私の野望でしたが、確かにそれでは方向転換が出来にくいしな。

自分を客観視出来る余裕は持っていたい。


隆盛期はいつまでも続かぬと覚えていられる平常心を常日頃から養うこと。

いや、その時になれば忘れてしまう自信はあるけれど。

司馬遼太郎山内一豊の話がそうでしたね。

みんなに助けられたから、というのに、全て自分の力のように思ってしまうんだろう

足るを知るというか、欲を持たずに生きることの難しさよ。

改めて心に刻み、また1年後に読み返したら、新しい発見があるんでしょう。