射程が違う

finalventの日記の過去ログを見ていたら、うさぎ殿と違う意見だな。

楽しかったかどうかは過ぎてみるとよくわからない。

ただ苦しいだけとか言い得ぬ絶望の日々もあった。今はそうでもない。

幸せかと言えば、幸せかなとも思う。苦痛が無いだけでも幸せだ。
http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20050530/1117436002

少しうさぎ殿の毒を薄めた。

それから、

人間は「罪」という関係のなかでしか生きられないのか…というようなこと…(略)

この前半では、なぜ人は、ある「本当」と思える生き方をするとき、必然的なように罪の関係になるのか、という文学的な命題をきちんと描いている。

今も時たま考えるのは、カント流の、いかなる場合でも真実を言う、という命題だ。

 まさに哲学というのは実技なのだが、そのあたりは、いわゆる「哲学」学とはまるで異なる。

 ヴィトゲンシュタイン的な生き様に惹かれる人が、往々にして、哲学学に陥ってしまう。

 哲学実技の最大のポイントは、なによりも真理を求めるということであり、じゃ、それで生きてみ、っていう恐ろしいことでもある。

 単純な話、生きられないのだ。

http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20050525

私は橋本治の「89’」を読んで気が付いてから、「人との関係」がキーワードなのであるが、「罪の関係」なんて私の辞書にはなかった。(ちなみに山田詠美のトラッシュの感想)

自分のモノサシに最近こだわっているのであるが、その生き様が結局、罪の関係に行き付く可能性もあるのかな

それに、哲学実技の最大のポイントは「真理で生きてみる」と言われると、それは「自分に嘘をつかない」生き方と関係するのではないか、(自分に嘘が少し緩いかな、と思わないでもない)、こっちも私の辞書にはない言葉である。

なんかfinalventさんの射程は私より長いよなーみたく、山本七平の位置に立てないのは立とうともおもわないが、20年後、finalventさんの頂にいるかというと、そっちも想像できない。