すももブランド農園が売りに出された
高知市五台山のスモモ園といえば高知県独自品種「鯨山」のお里である。
普通のスモモよりおいしいそうである。
が、園主高齢化のため売りに出された。(鯨山のお里農園かどうかは分からないけど)
(農業公社http://www.kochi-apc.or.jp/agri_data/m_search.php?p=18の一番下694番)
彼女に俺がスモモ園主になるってどうよと聞いたら、別にいいんじゃない、ということであった。
4HC(若手農業者の会)で「俺より給料いいだろ」と言われたときに笑って答えなかったのであるが、実は低い。
それに、公式な年の残業時間は50時間だったりする部署で、「最近西田君は7時と早めに帰っているので彼女できたんじゃ」と噂が走り、10時帰りの部署の公式時間は120時間だったりする。
時給に換算すると大したことないし、これから上がるって年に5,6千円しか上がんないのに所得に換算すると15年で今より50万円ぐらいしか上がらない。(以降は役職につかないと上がらないので俺には無理)子どもができたら俺のこずかい1万や。
園芸療法という言葉があるぐらいでして、農業すると心が和らぐし。
4HCでライオンのTシャツを着ている子がいたら、「それは中野商店や××?でしか扱ってないブランド」とか「1万円以上するよね」とみんなで盛り上がったのにおいらそんなブランド知らんがな。
日本一の作物も多い高知県では農家の収入が高いと言ったって、お天気次第で今年とか雨が降らなく収量3割減という話があるし、リスクもある。
新しい品種を作ろうとした場合、なぜだか収量が上がらない場合も多い。
うちが栽培暦通り作っているショウガが、よその地域では何故か収量半分ということもある。
灌水施設の設置で3割は違うのだが、白星病の防除かな。うちで防除している圃場としていない圃場が隣同士で収量4割違ったこともあるのだが、謎。
某作物を作り始めたら、九州の佐賀で5t、高知県内でも黒潮町で4tとれたのに、なぜか管内では半分ぐらいだったりとか。何が原因なのかさっぱりわからなかった。
でも、五台山のスモモなら育てられることははっきりしているし、モノレールがあるってことは相当手の入った圃場だし、ブランドが確立しているから売るのに顧客作りも一からより楽そうだし。
欲を言わなければかつかつで食っていけそうだし、才覚次第で目指せ所得600万と言える位置に付けそうな気がす。
ライバルは遺伝子組み換えパパイヤ。燃える。
と、五台山にはマムシがいるよとか、果樹は収穫期間が短いから繁忙期は半端ないよという声を無視して、(今の仕事だって朝3時の時期がある部署だってあるし、全てが理想通りの仕事なんてないっしょ)、恐怖のアクセス数増のあいだスモモの栽培暦を検索していたりしたのだが、しかし、俺、こないだ仕事に専念すると書いたばかりだったりした。
実業家である農家に賭けるのも面白そうだが、俺の仕事も時給では測れない楽しさがあるわけでして、実家の畑の隅にジャバラ(花粉症にいいらしい柑橘)を植えて剪定の練習をするぐらいにしておきます。