2社で迷ったらぜひ、5社落ちたら絶対読むべき就活本
2社で迷ったらぜひ、5社落ちたら絶対読むべき就活本 ― 受ける「順序」を変えるだけで、内定率アップ!
- 作者: 海老原嗣生
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2011/01/21
- メディア: 単行本
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「用もないのに、またこんな本を買って」と父親に諌められるが、この本、面白いんだって。
日本の会社は異動があり、決まった役割でずっと過ごすわけでない。
それは、向いていない役割を当てられた場合、他に向いている職場がないか試行錯誤させてもらって、復活する可能性があるということである。
(だから、異動があって、希望の職種でなくなった時に転職すると、向いていない職種にこだわっているということにもなってしまう。)
真に気にするべきは職種ではなく、社風であるとぶちまける。
そして5つの軸、2つのマトリックスと、確かに就活生しか役立たない社風解析の方法が書かれている。
でも、転職で一番多い理由は雰囲気が合わない、上司とそりが合わないなので、転職を目論む人も今度こそは自分に合う会社を求める参考になるかな。
しかし、それらもろもろは前置きだ。(重要だけど)
メーカー、都銀、保険会社、商社、広告業界、コンサルと、就活性の頭の中の妄想に対し、実際の仕事内容を書いていて、これが滅法、面白いのである。
自分も世界が狭いから、聞いたことないことばっかりであった。
メーカーは小売業者ではないのでほとんど営業がいない。
メーカー自体には本社機能が残り、採用者全員がエリートの卵である。
本社機能とは、商社や広告代理店、コンサル機能もある。
これに対して、都銀は本社機能だけではなく販売代理店の役割も果たすので1000〜1500人等採用人数が多くなる。
販売代理店の支店に採用されても、本店に定期異動の一環に勤務することになり(結構高い確率)、そこで成績を残せば本店勤務を続けることも可能で頑張り次第である。
商社、銀行が仕事を覚えるまで時間がかかるということは他の海老原本で学んでいたが、コンサルは資料を集めて解析するのが主な仕事で、卒論が苦にならなかった人こそ向いている。
また、いろんな職場で一から情報を覚えないといけないので40代では管理職になる以外ほとんど残っていない。
偏った経験しかしていないので社長にはなれない。せいぜい財務の人か町のコンサルになる手はあるけど。
おお、自分は論文が書きたくてしょうがないし、街のコンサルになりたいのだから、適性的にはセーフかな的に参考になった。
150以上300人以下の中小企業は新入社員も取るし、支店もいろいろあるし、実力者も社長以外にもいるし、一方で全員の顔が覚えられる等、大企業と中小企業の良い面がある。
この本は就活本としてみた場合は、上位校向けだけど、普通の単行本としてみた場合は、知らないことがたくさん書かれてあるので全方位にお勧めできる。
いや、適性次第では下位校でも逆転できそうな気にもさせられる、ノリの良い本だった。