マーケティング戦争
マーケティング戦争 全米No.1マーケターが教える、勝つための4つの戦術
- 作者: アル・ライズ,ジャック・トラウト,酒井泰介
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2007/04/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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なんか著名な人のマーケティング本。
マーケティングのセグメンテーションの大切さは言われるところだが、
具体的にどういう風に市場を切り分けたらよいのか教唆する。
トップ企業がとるべきマーケティング戦略は防衛線である。
二番手企業が採るべきマーケティング戦略は積極攻撃である。
規模で劣る企業が採るべきマーケティング戦略は側面攻撃である。
防衛線とは、常に自社の製品やサービスを陳腐化してしまうような新製品や新サービスを投入し続けて足場を固めることである。
競争相手に手強い攻撃をしかけられたら、必ず手を打たなければならない。
積極攻撃とは、市場シェアを上げることではなく、リーダーからシェアを奪うことを考えることである。
リーダーの持つ強みに潜む弱みを見つけそこを攻撃すること。
また、できるだけ絞り込んだ前線で攻撃を開始すること。
例えばコダックのカメラフィルムはどこでも手に入る代わりに、フィルムが劣化するのを防ぐ冷蔵保存を追求できない。
物流サービスのフェデラルは最初フルライン戦略を取っていたが、そんな贅沢が許されるのはリーダーだけで、結局一等貨物だけに絞り込み、成功をおさめた。
最善の側面攻撃は、手つかずの攻撃を仕掛け、競争者のいない分野で展開することだ。
例えばIBMのメインフレーム・コンピューターに対し、デジタル・イクイップメントの仕掛けた小型コンピューターのように。
そして不意打ち作戦、上手くいったら追撃を大切にすること。
練り歯磨き業界でのシェア争いの経過。
ゲリラ戦では十分守りきれる程度の規模の市場セグメントを探すこと。
高級車のロールスイスやコンピューターのCADワークステーションのコンピュータービジョンのように。
小さすぎる市場にこだわって潰れた会社の話はあまり聞かない。一方、手を広げすぎてつぶれた会社、手に余るほど製品を出したり、多くの地域や市場に手を出して失敗した会社には、覚えがあるだろう。
どんなに成功しても、市場リーダーのように振る舞わないこと。
いつでも退却できる準備を怠らないこと。
特定の地域、特定の人口層を狙うこと。
そして、著者がコーラ、ビール、ハンバーガー、コンピューターの分野のし烈な争いと3,4番手の企業が勢いを落とさずにするにはどうしたらよかったのか、一番手が守りきるにはどうしたらよかったのかを具体的に書いているので、応用も効きやすい、かも。
自分的には成功したゲリラ戦略の具体例も、書かれているが、ちょっと物足りなかった。
側面攻撃が劇的っぽくて面白かった。
積極攻撃は頭を使っているなって感じで、20年前の本で例えは古かったが、今でも応用できそうで勉強になった。
さて、身近なところで応用すると?