ログ・ホライズン3

この題材にこんな意味があったとは、作者、良い奴だな。

なぜ、いまさら初心者パーティの話を入れるのか。

チームが上手く回らないことに頭の中で考えたのではない具体性があり、面白い。

回復魔法を2人で同じ人にかけてMPを無駄にしてしまう対策はこうだったのか。

問題が起こった時点で〜すりゃいいじゃんと思えなかった自分は、まだまだチームプレー初心者で、簡単なはずな対応策がいかに難しいかがよく分かった。

こういうところは普通読んでてさらっと流されちゃうけど、話の組み立てのうまさが光る。

この手の話が滑らずに実感あるものとして書かれて、作者の人間観察、人間に興味あるんだろうな、いい意味で好奇心があって眼差しが柔らかく、読んでいて気持ちがいい。

とゆーか、作者がこういう着眼点が得られたのが実際のネットゲームがきっかけなら、ネットゲームも悪くないよな。

さて、この巻で死ぬことのデメリットが明らかになり、死がない世界への想像は限られてしまったけど、それはそれで思考実験として面白そうな条件なので続きが楽しみである。