ログ・ホライズン1
シロエはアカツキが苦手だ、だが嫌いな訳じゃない。
シロエは争いごとが嫌いだ、だが苦手な訳じゃない。
ちゃんと作風がある。
対象との距離感が有川浩系統だな。
私はもちっと熱いほうが好みだが、ちらっと読むつもりでいて、読み易いからツルツル結局全部読んでしまった。
ただ、有川はもっと手垢にまみれた場面を見たことない文章にまとめる力が強く、ままれさんはちょっと弱い。
コンピューターゲームから帰還できなくなるよくある話だから、工夫のし甲斐はあったと思うんだけど。
有川も「塩の街」ではそんなもんだったかも、だけど。
で、良くある話なんだけど、話し始めはウザったくなく、サクサクっと行って、プロっす。
ん〜、しかし、もうひと押しほしいんだよね。
まだログアウトできなくなって間もないからかもしれないけど、人類史上初めての事態に置かれて、初めて考えられることにハッとするところがなかった。
シロエがとっても頭いいから新しい事態に惑わされない偉さがあるというのでもいいけど、読むほうは肩透かし。
構造的に何かあると思うけど、オーフェンの秋田なら、(連休中に片付けしつつ読んでました)、会話の突込みの方向の新しさで牽引して、物語の構造(ってゆーかテーマか)自体の謎に取り掛かるまでのつなぎにしていたと思う。
ままれさんは何かなと思ったのでした。
- 作者: 橙乃ままれ,ハラカズヒロ
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