とめはねっ!鈴里高校書道部1〜4
「ましろのおと」を見ても思ったんだけど、ドきつくないけど、山谷がきちんとあって、寝たいのに、読み始めると止まらない円熟した筆運びがあった。
凡百の漫画家なら、ツルルと読み飛ばされるところがちゃんと山谷になって、緩急があり、スピード感もでている。
例えば、主人公と勅使河原君の作品が見比べられるところは、この初期の段階でありうるわけはないけど、もしかして、主人公勝ったのか?と本気で思わせられる勅使河原君の焦りの独白の言葉選びが光る。
私は顧問の先生が失恋した描写が好きだ。
大人になって、こんなことでは落ち込まない的にさらっと流されたようで、眼鏡の中の目を描かない。
それは、連載分が次の話(数日後?)になっても続いていて、落ち込んでいる、と勝手に解釈。
そうだよな、大人は黙って耐えるんだよな、と共感を呼んだ。
この漫画は高校書道部の部活動を描いているのに、上下があって、毎日地味な練習が必要とされるスポ根ものである。
描かれてみれば、確かに、人間活動の中で、努力を必要とせず、人から評価されないものはないわけで、オーソドックスで読みやすく、着眼点の珍しさが見る物を新鮮にして引っ張られる。
帰国子女の主人公が衆人の前で日本史の正誤の間違いで受けをとらされるところは、確かに先輩ヒデぇ。
先輩たちに罰が与えられるのか、何かの伏線になっているのか、そちらも楽しみである。
とめはねっ! 鈴里高校書道部 1 (1) (ヤングサンデーコミックス)
- 作者: 河合克敏
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/05/02
- メディア: コミック
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