ましろのおと1〜2
大家のさすがの貫録。
師匠のじーちゃんを亡くし、音を見失って東京へ来た三味線弾きの少年。
と書くとありきたりだが、どうしようもなさが描かれ、ぐっと引きつけられる。
どう見ても父ちゃんにしか見えないおっさん顔のにーちゃんは大会で、3位。
自分は下手だ、と、思い知らされている。
主人公の弟もじーちゃんを追い掛けることから、(最初は)のがれられなかった。(その後、自分の音を探り当て始める)
もちろん主人公の弟はただものではない演奏をしたりするのだが、壁に当たっている。
谷から始まって、凡人の私は感情移入しやすい。
2巻の間にイベントを5つも6つも(か?)こなし、ちょっと光が差し始めるが、まだ紆余曲折ありそうである。
才能って何?
私は、どうしようもないものを受け入れ、変えられるものを変える勇気を持て、の人で(http://d.hatena.ne.jp/akizu/20081214/t)、
才能の扱いはどうなるんだろう。
著者のテニスの漫画は、精神論が多くて乗りきれなかった。
橋本治は才能がある、スランプのない人は、こまめに壁を乗り越えている人(だったと思う)で、
これから、著者が、壁を意識しない才能を、変えられるものと描くのか、変えられるものとしてコントロール可能なものとして描くのか、ちょっと興味ある。
コントロールされていく過程が描かれると興味深いんだけどな。
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