橋本治で一番お勧めの本は何か
「浮上せよと活字は言う」は中央公論に連載され、口調が論文調だから、初心者が橋本治の思考に触れやすくていいと思う。
あんまり論理がず―りずーりしていなくて読みやすく、橋本の思考が表れているので。
説教くさくなく、乾いた感じがするよん。
- 作者: 橋本治
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2002/06/01
- メディア: 単行本
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ちなみに、私が橋本治の本を読み始めたのは、大学2年の時、読んでいる本中で新しい名前を見つけると、その人の本をBOOKOFFで見つけたら無条件に3冊買う作戦を決行していたときからだ。
浅羽通明「野望としての教養」から橋本治を知り、とりあえず、古本屋にあった「無意味な年 無意味な思想」を買って読む。
ま、ふつ〜。特に印象に残らず。
今読み返すと新鮮なんだろうが、当時は世間の常識を踏まえていなかったので、思考のひっくり返し具合が分からなかったんだと思う。
が、「貞女への道」でハマる。
- 作者: 橋本治
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/02/06
- メディア: 文庫
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映画を自分の思想から読み解く。
その思想が、世間一般とは大きく異なるが、腑に落ちる。
暗くならずに人に尽くすことを説く。
次に「革命的半ズボン主義宣言」で前半の論理のち密さに舌を巻く。←実は途中から読み飛ばし
その辺で片っ端から橋本治本を買い漁るようになる。
「秘本世界生卵」を見つけたときは嬉しさのあまり声が出た。
いちばん読み返して発見のあるのは「89’」だけどね。
山形浩生がダメだと見切ったやつ。
自分は「関係」の問題、今では「結社」の問題に関心があるので、古びないのである。
今から思うと「ぼくたちの近代史」の論理を感情で落とすのも悪くないかなと思ったりする。
・・・今日は本を読んでいないのでお茶を濁す。