クララ白書Ⅱ

寄宿舎生活では、外部(特に男性)からの電話と手紙にとても厳しい。

美人のマッキーはラブレターが届くたびにシスターに呼び出されて憤慨しているが、しーのはそれを羨ましく思っていた。

だってやっぱり、一度でいいから同年代の男の子からラブレターなんてものをもらってみたいじゃない?

…そんなしーのにも、知らない男の子からの手紙が!「会ってください」って、どうしよう―。

今日もうちの無職と30分も電話して、割と女性のおしゃべりへの耐性あるんじゃないかと漠然と思っていましたが、この本を読むと現実は想像以上につらいかもと思い知らされました。

著者は寄宿舎生活の憧れで書いたとあります。しかし、私には退屈でした。

主人公がどきどきわくわくすることがどうでもいいことにしか思えなかった。

そんなことは人の体験を聞くものではなくて、自分が経験してこそ面白い。

主人公がどれだけ経験して変わっていくのか分からないのもつらい。

主人公は最初から完成されたかわいい女の子以上にならないか知らん。欠点がなくて退屈。

カードキャプターさくらが面白かった人にはお勧めかも。

とはいうものの、主人公と大学生との恋人未満の関係はこれからどうやって醸成していくのか気になる。

幼い日の関係なんて壊れて美化してナンボだと思うのだが、著者は砂糖菓子で押し通す気だろうか。

でも、アグネス白書は図書館に置いてなくてがっかり。

クララ白書Ⅱ 氷室冴子 コバルト文庫 2001