花咲ける青少年1

つかみはバッチリです。

小国の王子の隠しだねの子どもにして、アメリカの大財閥の一人娘という滑稽無糖さが、あほな親父(実はすごいけど)のもちかけるゲームのめちゃくちゃ加減を相殺して、無理が納得されやすい世界をの導入になっています。

親父が三人の夫候補を選び、自然にめぐり合うように仕向ける。その3人が誰だかは明らかにされない。そして、3人のうちの誰かが主人公の心を捕まらなければ、ゲームは親父の負け。

ゲームに勝ったらいいことあるのか提示あったっけ、であるが、親父の言う3人とは誰か気になるし、1巻で出てきた魅力のある人物の秘密は何か、ページをめくる手が止まらない仕掛けは多段階。

幼馴染のいい男はお目付け役で、婿候補から外れた?でこれからの展開に彩を添えています。

花咲ける青少年1 樹なつみ 白泉社 2009