ゼーガペイン 忘却の女王
アニメ版ゼーガペインの雰囲気がよく出ていました。小説という媒体や主人公の性格の違いからカラーは違うところもありますが、伊藤岳彦の巻末対談の言葉、
個人的には離人症的というかニュアンスがちょっと違うんだけど、小さい頃からこの世がすべて幻に見えてしょうがない。
無力感や絶望というのが強くあるわけではなくて、どうこの幻と付き合うか、どう心にあるものを絵やストーリーにするか、その最後の結論がゼーガになった気がするんだよね。
はアニメと小説の共通の雰囲気だし、両方とも、痛み=ペインが主題であるぶれなさがあります。
小説が刊行されるときに出回った情報、悲恋の結果に終わるというのもハーレクインみたいにウェットでないです。
はじめ想像した別れでなかったし、確かにこの情報が流通しても問題なし。
きっぱりとした別れ、その後に生じる取り返しのつかない喪失感と淡い期待もゼーガペインらしさが出て好感度でした。次巻も読みたいぜ