老後がこわい(香山リカ)

2006年当時46才だった時のエッセイ。

香山は題をつけて大仰にすると、特殊事例を一般化するのが目に付くが、最初から一般化なしで特殊な負け犬の事情を知ろうと思うのなら読みよい。*1

転居する段になって、私がいるマンションには一人暮らしの男性もいれば、自宅を事務所として使っている人もいることが分かった。

どうやら私が"狙われた"のは、勤務先が遠いからでもなく
「四十代にもなった女の一人暮らしはあやしい」と思われたからであったのは間違いないようだ

医者でも女のひとり暮らしは煙たがれるのか〜子なしキャリアウーマンが道を開いていってくれるわけですね。分かります。

結婚しない人が増え、変わったライフスタイルに合わせた対応を社会がしていくようになる、今は過渡期なんですね。

ニートが居候している家にはシロアリがいるが、修繕費ないのでほったらかしである。社会は助けてくれない、隙間に落ち込みそう。悲喜こもごも。

老後がこわい 香山リカ 講談社現代新書 2006

*1:ライターとして面白おかしく人に読ませる力はある