幽霊船 グイン・サーガ外伝③
16歳のイシュトヴァーンは、博打のいさかいからヴァラキア公弟オリー・トレヴァンの怒りを買い、窮地の≪オルニウス≫号船長カメロンのもとに逃げ込んだ。
だが、≪オルニウス≫号は、今しも“幽霊船”のなぞを追って出港するところだった!半年前から原因不明のまま次々と船が行方を断つ事件が発生。
その事件の唯一の生存者が残した手がかりが“幽霊船”なのだ。紅の傭兵イシュトヴァーンの若き日の冒険を書く外伝登場 (裏表紙より)
伏線一切なしの冒険活劇。主人公の機知が運のよさを呼び寄せるというより、幸運体質じゃないと生き残れなかった冒険。しかし、死ぬか生きるかの緊張感が、ご都合主義を意識させない。
一難去ってまた一難。ジェットコースターに乗りました。
あらすじでは、さらっと流されている始めのつかみ、「シマの賭場でいかさまが行われているとしか思えない。主人公は自分を賭ける。果たしてどんなイカサマか」って、ありきたりなのに、物語に引き込ませる作者の手腕が見事。
作者の力技にねじ伏せられました。