アイデアのちから

記憶にアイデアを焼き付けるための原則を6つ紹介している。

イスラエルの優れた広告を200点集めたが広告の89%は6つの型に分類できることがわかったそうである。

イデアを記憶に焼きつける方法は学べば身に付く、というのがこの本の方針だ。

確かに忘れにくいエピソードが多く配置されている。

こないだの提出文書にこの本に書かれていたことを実践していたら、もうちょっとインパクトあったかな。

しかし、私がこの本を自分の血と肉にできるのは、少し後だ。

人を驚かせるためには、先が読めてはならない。驚きは予測可能性の対極にあるものだ。だが、相手を満足させるには、驚きは「後から考えれば理解できる」ものでなければならない。振り返れば「なるほど」と思うが、そのときは予想もしなかった、というひねりが必要なのだ。

という文章があるが、この本の導入は、6つの原則を提示する前に、読む相手に内容を予想させるというステップを抜かして、そのまま提示したから、ありがたみがわからない。

本当のところは、私はまだ、仕事上でもブログ上でも、アイデアの表現の仕方のパターンが定まっていないこともあり、考えろと言われても無理、なのだが。

自分の考える表現方法とこの本に書かれた方法が比較できないので、この本が書かれた方法がどれだけ優れているのか理解できないのである。

とりあえずこの本に書かれた方法を頭の片隅に置いておこうと思うのだが、自分でよい表現方法を試行錯誤してみたい誘惑に打ち勝つことができない。

人の言う通りばっかりしても、つまらないし、と、歴史から学ばない私は賢者にはなれないなとしみじみ。

イデアのちから チップ・ハース+ダン・ハース 日経BP社 2008