農協の大罪
現在、海外の米の値段が上がったことから、内外価格差は大幅に縮小している。減反で維持されている国産米の価格は60キログラム当たり1万4000円。それに対して、輸入されている中国産米は1万円だ。すでに800%もの高い関税など必要なくなっている。50%もあれば十分なのである。
結論、農協必要なし、となるのかな。JAの農業に対する貢献が一つもかかれていないのは、偏りがあるようで落ち着かないが、それはそれとして勉強になる。
農協職員は31万人、農協の組合人は約500万人、准組合人は約440万人いて、GDPにしめる農業の割合は1%に過ぎないのに、日本の成人人口の1割が農協の職員、組合人、准組合人であることとか。
兼業農家と専業農家が同じ1票を与えられ、数の多い兼業農家が重視され、専業農家代わりを食っている、とか。
ところで、田舎のばーちゃんのところでは、集落の構成員が地域の農業をする集落営農の動きがある。小さな田んぼを集めて、耕作面積を拡大させ、スケールメリットを得ようという。
これって、専業農家20ヘクタールの専業農家と同じ役割をするのではないかと思うのだが、専業農家の貸しはがしの原因と一行書かれているだけであった。
自分で集落営農のメリット、デメリットを探すしかないか。
農協の大罪 山下一仁 宝島社新書 2009