タマハジキタケと同定

風邪の菌は数十万種類あると聞いたような、世の中に病原菌はありふれていて、それは植物に対してもたぶん同様に多い。

よくある病原菌はよくあるのだが、

(キュウリ農家さんがナス科の白絹病が分からなかったりして、専門外はやはり分からない気味だけど)

枯れの原因とか言われると頭を抱えるのも多い。

が、今年は身近に病害虫同定専門所にいた人がいるのである。

個々人で分からなければ、専門所に同定を頼むのであるが、中々被害もなければ、人数の少ないところで忙しいので頼みづらい。


今日は30年育てて初めて見たと農家さんがいった謎の物体について頭を抱えた。

地面に3ミリほどの丸い白い胞子っぽいもので、どうもそれが弾けて中から黒っぽい1ミリぐらいの丸いものが葉裏に多くついていた、ような気がする。

黒の点を剥がそうとすると、葉の表皮ごと取れた。

黒いのはねちょついていて、組織がないので、キノコの類のような気がした。

この手のものは思い込みで動き出しがち、本当に因果関係があるのか不明である。

ハウスで数カ所見られるとのことで、目立った被害はないが、これ以上広がるのを危惧して同定を頼まれた。

こういう変事の芽を小さいうちから刈り取ろうとするのがプロなのだ。

ハウスから帰って、15分ネットをつついてみたが、外れ。

情報に自信がないので、これ以上探しても時間の無駄だろう。

培養してみるか。と、初めてなので、専門所にいた人に培養の仕方を尋ねるふりをして、この物体に心当りがないか聞いてい見た。

うんぬんと分かりにくく説明したのだが、「タマハジキタケでは」と一発であった。

んん、ありふれた類だったのだろうか?

ネットで検索してみると、これであった。

弾けたところの写真は、ネットでは黄色で私が撮ったのは茶色であったが、時間が経過していたのだろうということで、

まあ他の特徴は間違いないというわけで決定した。

乾いたらすぐ消えるとのことであったし、収穫物に胞子が着くことを懸念したが、その高さまで飛ばないそうで、とりあえず様子見で報告しよう。

JAさんには「キノコで当たりでした(JAさんのお目が高い)」と3時間後には報告できて、少し鼻高々であった。

偉いのは専門所にいた人なんだけど、なんとなく言いそびれたな←おい

専門書の秘密のネットにキノコのことが書かれているのか、どの作物で同定の依頼があったのか調べてみたい気もしたが、時間がないのでいっか、みたいな、いや、調べないとな。

こういう変なの、社のフェイスブックに投稿してみたいんだけど、時間もないし。