商店街再生の罠
少し一部思い込みが激しかったので書き直ししました
商店街再生の罠:売りたいモノから、顧客がしたいコトへ (ちくま新書)
- 作者: 久繁哲之介
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2013/08/07
- メディア: 新書
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読み直していたら、ずるずるまた最後まで読んでしまった。
とっちらかしに思えるぐらい、例が豊富で、商店街再生で持てはやされることの実態が気持ちよく引っぺがされる。
B-1グランプリで上位入賞できる条件が既にある。
昭和ロマンな商店街で客足は伸びたといっても観光地としては良いかもしれないが、一部土産物屋が儲かるだけで他の店への波及効果はない。
また、店の外見だけ昭和にしてもビジネス街で書き入れ時の日曜に4割の店が閉まって役を果たせないのに一店当たり750万円つぎ込んでいる。
コロッケの消費日本一で売り出そうとして、でも郊外のテイクアウトの店(しかもイオンも含む)ばかり紹介しても客は集まらないだろう。
そういう時どうすればよかったのか、や成功事例も書かれてある。
商店街に必要なのは箱ものではなくて、顧客視点のサービスだ(断言)
yomoyomoさんが望んでいるような独身者向けの小分けをすることや、サンキューレターを書く(客を覚える)ことも有効である。
店主のやる気のなさがやり玉に挙がっていたり、シャッター商店街って相続税対策に過ぎないからと手厳しい。
高知の城下町はまだシャッター商店街ではないと言われているのだが、ここに書かれてある酷さはあるんだろうか。
あと、公務員ダメダメだが、うちの県は役場の駐車場狭いので公共交通機関コミコミだし、普通に食堂は500〜700円して町には380円弁当や100円おかずが勝機を見いだしているし、
私も年3回ぐらい、自治体主催の会やセミナーに参加するのだが懇親会に役場の食堂なんて使われたことないし、
酷い部分を拡大したのかもしれないが、そこまで酷くないと言いたい声はあるだろうし、
(当てはまらないと、レッテル貼られた像で非難されると辛いだろうな)
その反例がすぐ集まることを鑑みるに、失敗事例にも言い分はあることは察せられる。
多分担当さんも一生懸命仕事したと思うのよ、失敗しないと分からないことってあると思うし。
フォローもダメだと言われそうだけど。
でも、地元に金を落とすのにスーパーやコンビニは地元会社を使うようにしていたのだが、なぜかドラッグストアは盲点で県外資本のところを使っていたし(我が町にはそれしかないんだけどもうちょい注意すべきだった)、食堂も地元産のものを使う店で食べると金が回る点は思っていたよりインパクト大きそうので、それらの店を使うようにしよう。
多少高くても「交流」を大事にあくまで顧客視点に、とは基本に返ってそれでもできていないのだろうか。
上からの押し付けはうまくいかないとは聞くところではあるが、需要のない田舎では市へ売り出そうにも運賃代で利益が吹っ飛んで補助金がないと結局回らなくて、補助金切られたら事業が止まって、生活水準が下がるのを黙って見過ごしたほうがいいのか、人の顔が浮かぶと辛いとも聞くのではあった。
といろいろと考えて、前作より格段に面白かったです。ここにある失敗を知っておくとムダ金を使わずに済むというかまだしも効果のある投資を考えざるを得なくなって、商店街店主はもちろん自治体関係者の必須読本だと思いました。