趣味は読書

アパートで勉強していると、玄関のチャイムが鳴る。

宅配かな?

Tシャツにハーフパンツで、すね毛丸出しだが、気にせずドアを開ける。

「お久しぶり」と声をかけたのは、大学の先輩であった。

後ろに大学の同級生にして、同じアパートに住む会社の後輩もいた。

先輩は東京で1%だか3%だかの競争に勝ち抜きポスドクの座を手に入れた。

景気はどうでっか?(意訳)と尋ねると、研究に目鼻がつきそうなんだそうだ。

それができたら世界初である。

まだ32(ってサバ読まれたかも)で、将来は大学で教授になる道も開けているのか。

今年の夏が勝負どころだそうだが、なんか差をつけれた感はある。

昨日、出世コースに乗った同期と話して、ますます差をつけられているぜい、みたいな。

私は何がしたいのだろう、みたいな。


仲正昌樹の「〈学問〉の取扱説明書」という本をぺらぺら流し読みする。

仲正先生はブロガーに手厳しい。

私も変なことを書いては反省しているし、呆れられたこともある。

本を読むことは好きで、しかし、大学時代は偏差値が高くなかったので、本を読む所を見せて変な奴だと思われたくなかったので、本は引き出しの中に隠して、人前では読んでいない。

(研究室にいなかったら図書室にいたが)

別に知識人になりたいと思ったことはない。

ただ、宮台真司の「野獣系でいこう!」という本で「浅羽通明は知識があるから、その思想の先に袋小路があると分かる」という記述を読んで、世の中にたくさんある思考も煎じ詰めればロードマップが書ける程度のパターンしかないのか、と衝撃を受け、自分もそれが分かるようになりたいと思った。

大学時代、自分は新しいことを生み出す能力はないと思い知らされたが、いろんなことを知りたいと思うから本を読む。

趣味は読書、でもいいでしょう?

ただ、知りたい分野を突き詰めて調べると、誰も書いていないことになりそうだし(単にドマイナー)、大学で論文書きたい、とも思ってしまうのだ。

誘惑に耐えろ、自分とか思いつつ、まったく関係ない分野だけど「リベラル、コミュニタリアン論争」6000円か〜

やばい人への道は常に開かれている。