人はひとりで死ぬ
大往生を遂げた人間の供養は必要ないと言えば、言いすぎと感じる人もいるかもしれない。
だが、社会から十分な恩恵を被った上で亡くなるなら、死後にそれ以上のことを望むのは、あまりに贅沢すぎる。
職場の45歳男性は、「一人暮らしの気楽さは捨てられないけど、孤独死はどうしよう。」とよく言っていて、
こないだの飲み会では先に死んだら焼香しに来てね、行く行くとかと盛り上がっていた。
私はと言えば、やまもといちろうBLOG『「女性は若い時に結婚を」発言→「女性蔑視、人権侵害」→謝罪、撤回という風潮』
(http://kirik.tea-nifty.com/diary/2012/03/post-0637.html)にが〜んとした口である。
結婚がいいという既婚者の意見を初めて聞いた気がする。少し結婚を考える。
自分らと同じころにつきあいが始まった後輩がついに結婚を決めた。
自分らは、と思う。
愛してはいないんだよな。信頼できる人を愛しなさい(BY角川いつか?)の口である。
しかし、同期が彼女と1週間連絡をとってないので、リアルに危機と落ち込んでいたが、わてらの場合、信頼できるったって、1週間連絡のないこともざらである。
宮崎哲弥が「自分の夫婦の関係は関係の涼しさで成り立っている」てな感じのことを書いていたが、そんな感じである。
自分は束縛されるのが大嫌いだから、うるさくないのが気に入っているが、関係が先に進まないのは涼しすぎるというのもあるんだろうな〜
向こうはそれなりに私を気にしてくれているという感じを受けるので、そんなに気にしていないのだが、いつ疎遠になってもおかしくない。
(ちなみに喧嘩をしたことはない)
で、この本であるが、無縁社会の反対、有縁社会の歴史をひも解いている。
バブル期の記憶がない私は、脱臭された昭和30年代しか知らない。
しかし、改めて日本の村社会、全員一致とか、村八分とか、そんなのを聞かされると、そのウザったさに絶叫してしまいそうだ。
かつて、村社会から都会へ無縁になることをいいことのように思われていた。
その文脈でいうと、無縁社会が一概に悪いとは言えない。
程度もあるだろうけど、自由を求めて、孤独死をする選択肢も有り、という言葉に説得力がある。
(ちなみに、孤独死なんて、年金とか介護制度とか手厚い社会制度ありきの話で、これからはどうなるのだろう?)
また、サラリーマン家庭はそもそも、子どもに仕事をする姿を見せていないし、子どもは就職するまでまともに働いたことがない。
卒業時に就職できなければ、会社で縁を結ぶことができず、無縁になりやすい。
それから、家庭の中でも家族それぞれに家庭の外での関係があり、家庭内では疎遠、無縁になるっぽいとか衝撃的である。
確かに家庭内での会話なんてほんとなさそうだもんな〜
山本さんのごとく、家庭内での絆を感じられるか、そんなものは無しとして中途半端に無縁を感じるか、、、家庭にコストをかける覚悟が親に問われるんだろうな〜
私の相手はどの程度、考えているのかちょっと不安になりつつ、なるようになるさで、あと3年は独身でいたいんだけどな。それこそ縁の話になるな。オチはなし。
人はひとりで死ぬ 「無縁社会」を生きるために (NHK出版新書)
- 作者: 島田裕巳
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2011/01/06
- メディア: 新書
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