大学で何を学ぶか
- 作者: 浅羽通明
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 1999/04/01
- メディア: 文庫
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大学時代にBOOKOFFで買った本だが、大学時代にはわからなかったことが胸に染み入る。
教養を引き受ける生き方ってかっこいい(キラーン☆)
大学が象牙の塔(笑)な実態は最近では新しくもないなと思って読み進めたが、それはただの枕だ。
自分は本好きで、月々3万円前後を書籍費にぶち込み、自分の興味ある分野の先生が夜間短大にいるので、ちょっと行ってみたい、行ってみたい!
あふれんばかりの勉強好き(?)である。(学習欲と収集心の人)
ただし、もうすでに教養時代ではなくなっていたので、大学時代は変人と思われたくなかったし、研究室では人がいたら活字本を読まなかった。(机の中にはどさっと本があったけど)
未だに必要もないのに本を読むのは、単に好きだからである。
自分の考えたこともなかった世界があり、その輪郭がはっきりしてくる(と思える)瞬間がたまらない。
自分の信じてきた考えがペラペラだとわかって、裏に理屈があるとわかるとゾクゾクする。
自分には知的好奇心があり、それを満たすことがストレス解消になるのである。
ただそんな風に生まれついただけで、それをどう生かすかなんて考えたこともなかった。
著者は痴呆症の老人にリハビリを施すヘルパーが、老人が辛いリハビリに耐えても老化が少し遅れるだけな悩みを打ち明けた時に答えを返す。
生活者が行動の意味を見失ったときに、新たな意味を与える。
かっこい〜
↑影響を受けやすい
ちょっと答えが返せなかった質問の答えをぼんやり考えている私であるが、そういう答え(一つじゃないし、ある決まった答えでもないだろう)のヒントを得るために、本を読むっていいよな〜
いや、好きでやっていることなんだけど、著者に一つ形を与えられてスッキリした。
形を与えることも一つの教養のなせる技か。
なんか浅羽の底力を見せつけられた。