99.9%は仮説
大学の研究室に入ったばかりのとき、ある研究室で60%の確率ができることが、他の研究室で30%しか再現できなかったとしても、それは正しいと教わった。
また、実験する場所の水によって結果が異なることもあるとも聞いた。(←都市伝説かも)
それから、実験室の実験でも、季節によって結果が異なるという論文が提出されたこともあるという。
それで、科学を絶対視することはなくなった。
この本は科学哲学についての入門書である。
黒い仮説、白い仮説は理系の大学生にとっては常識だろう。とっつきやすい。
しかし、いつのまにか考えたことのない領域に運ばれる。
科学の肝は反証可能性と再現性だと聞いた。
しかし、再現性はこの本では言及されていない。
考えてみれば、いかに再現性があろうと一回反証されれば、その論理に過ちの可能性が含まれることになるので、再現性は科学にとって一番大切なことでないのは当然だ。
そして、相対性理論、ホーキングの理論、共役不可能性と、自分の専門の領域外のことを説明され、ちょっと分からんちんになるが、行き着くところは相対主義っぽい。
相対主義はばら色かというとそうではないだろう。
相対主義にならない、題名の仮説ではない0.1%とは何か。
独我論の他人がいるという証明のできなさが頭に浮かんだが(←ちょっとかじっただけなので、いい加減)、見当がつかなかった。
続編を望む。