夢見るレンタル・ドール 色の章
恋人同士でありながら、肉体の交わりを持たない。
少女の倒錯の蕾は、今、大きく花開こうとしているのだった。 (帯より)
私は、相手の性別がどうこうより、Sな想像をしなければ抜けない体質であります。(経験がないまま年を重ねて妄想が固着してしまった)
で、森奈津子の官能小説ラヴであります。
森奈津子の短編は嫌がる描写で気分が悪くならない程度にストレスをかけ、だんだん悦びに目覚める分量がちょうどよい。
調教ものを目的にマドンナ文庫に浮気したら、内容は気高いところを全然見せずにあっさり屈服。始めから喜んだら溜めがなくて盛り上がらんやん。一度で懲りました。
一方で
なんて登場人物に言ってもらったら萎えまくり。
作者にはレイプに見せないようにうまく処理してもらいたい。
それで、この本は、主人公はそれなりに悦んでいるものの、すすり泣いて抵抗する場面が記憶に残りストレスの量が多い。
上下巻なので、始めの上巻から喜んでいては全体のバランスが悪いので仕方がないのですが。
しかし、調教済みの子を出したり、他の小説で出したら物足りないような、調教中でも主人公より悦んでいる描写が多い子を出したりして、そっちで抜ける構造にしているのはさすが。
何度も繰り返し楽しめます。