会社員の父から息子へ

会社員の父から息子へ (ちくま新書)

会社員の父から息子へ (ちくま新書)

息子たちに対して、こんな男の息子に生まれてきて不憫だ、済まないという思いがどこかにある。

だからといって、君たちはもっと「立派な父親」の元に生まれてきたらよかったかもしれない、と思っているわけではない。

それでも、やはり、私の息子であることが一番なのだ

なんか行間にあふれる真剣みに圧倒された。

「男の生き様」にこだわる姿は、滑稽にも思えるが、そんな外部評価なんて著者は気にしないだろう。

笑わせない迫力がある。

「勢古さん。おれ、なんでこんなに必死になって仕事しているのかと思ってたけど、わかったよ。

おれ、勢古さんにほめてもらいたいんだよ。」

・・・・・・。思いもかけぬ言葉にうろたえた。(中略)不覚にも涙が出そうになった。

自分の生き様を考え直すに、ここまで人に言ってもらうのは無理だな。

結局、いい人間がいい仕事をする。

重い言葉だな、と。

自分も真面目に仕事に向き合う時期なんだろうし、読むタイミングがよかったと思う。

最近仕事に情熱を失っている人に読んでもらいたい本である。