蒼路の旅人
- 作者: 上橋菜穂子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/07/28
- メディア: 文庫
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一つの視点に固着することの恐ろしさを、私はずっと感じてきました。
人類の歴史の中で、唖然とするほどの大虐殺や悲劇を生みだしてきたのは、悪意というよりはむしろ、一つの視点に固着した思想や意識であったと思うからです。
それでも、悲しいことに、人は真に複眼的な視点を持つことは、なかなかできず、多くの道が見えていたとしても、進もうとするときは、一つの道を選ばざるをえません。
チャグムの選択は、まだ青い、少年の思いが選ばせた道でした。
彼の、その思いを、大人たちがどう支え、あるいはどう潰していくのか……。
どうだ、面白そうだろ。
しかし、後書きは面白いのだが、本文にその思いがうまく表れているのかというのかはちょっと疑問。
心の中のセリフが多すぎて、視点がチャグムに寄りすぎている。
帝の頑固なところも、今までそれで国が治まっていたという実績ありきのことで、もうちょい言い訳を書いてもいい。
チャグムピンチで、シュガの心中を書くのは、どうしてシュガがその行動をとったのか明らかになって、読者に忠臣というイメージで固着されてしまう。
ヒュウゴもその手を汚したことがないわけでもなかろうに、この書き方ではその危なさが見えづらい。
どちらかというと、私が見たい物語とは、ずれているというだけなのかもしれないが、視点が複数あるとは思えない。
チャグムの行動は、他の選択肢がないということが明らかになりすぎていて、青いと思わせないんだよな〜
それしかないと思わせられてしまう。
ところで、自分は、自分にはIQとはまた別に、ある種の知性があると思っている。
「自死という生き方」の購入理由に
私は入院しっぱなしになることも十分考えられる病気でして、そーゆ―事態になった場合、死ねと言われても困るし〜
中身が想像と違うことを期待して、購入決定
と書いたのだが、この柔軟性はなかなか得難いよな〜
この本はマジで自殺しちゃった人の本だから、「ボケる前に死ね、体が動かなくなったら死ね」系の話だと推測する。
で、自分はそれらの事態になる可能性は大だから、そうなったら死ねということに等しい←飛躍したか?
普通は存在を否定されて反発するけど、それはそれで面白そうだからどれだけ論理が精緻か見てやろという好奇心や
思い込みはよろしくない。自分の予想が超えられてナンボという現実に対する謙虚さと
予想外の文章が見られたら楽しいという未知に対する前向きさなどがある。
これって
人間、敵ならみんな殺していいと言っても過言ではありません。ただし、それをどんどん考えていき、全部自分の味方じゃないかというところまでいったら、しめたものです。(半村良、人生ごめんなさい)
(極東ブログ:http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2006/04/post_9b11.html)
的柔軟さではないかと。飛躍しすぎ?
もっともこう言いつつ、自分の態度は、いったい何によって培われたかわからないのである。
根拠がわからないので、ダークサイドに落ちる可能性もオオアリ。
- 作者: 深田萌絵
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2007/07/19
- メディア: 単行本
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- 作者: 間宮理沙
- 出版社/メーカー: 日経BP社
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の話(やチャグムのこの後)は、それぞれ壁にぶつかって、それでも前向きに人生を切り開いた話である。
自分がどこまでこの姿勢を保つことができるのか大いに不安なのである。
ピンチの時にその人の生きざまがわかると言うが、ピンチの時まで僻まず品良くしていられるか。
自分に関しては品のない突っ込みも多く書いたしな〜
先のことを心配してもしょうがないと思うが。
結論→俺ってナルシスト!