市民結社と民主主義1750〜1914
こうした事情からトクヴィルは、民主主義においては、言論の自由よりも結社の自由こそが、もっとも重要な政治的権利の一つであると考えるようになった。
この市民による積極的な関与、それが政治的体制にもたらすこの実践的な利点こそ、現代の理論家たちが、「市民社会」の特徴として、(商業の自由、言論の自由、財産権、自由選挙権につけくわえて)あげているものである。
社交はアメリカ民主主義の砦であるというこの信念、逆にいえば、孤独は衰退への原因となりうるという信念は、デイヴィッド・リースマン(David Riesman)の『孤独な群衆』(1950年)からロバート・D・パットナム(Robert D.Putnam)の『孤独なボウリング』(2000年)に至る社会科学のベストセラーの中で、くりかえしよみがえってきた。
ハンナ・アーレントも社交について語っているそうで、どこまで本気に受けっとっていいのか分からない。
私の知りたいのは結社の精神で結社の歴史ではないと思いつつ、この本では結社と民主主義のつながりが書かれていて興味深かった。
参考文献に岩波書店の「結社の世界史(全5巻)」があげられていた。
- 作者: 宮本直美
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市民結社と民主主義 1750‐1914 (ヨーロッパ史入門)
- 作者: シュテファン=ルートヴィヒホフマン,Stefan‐Ludwig Hoffmann,山本秀行
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